自由/強権 21世紀の分岐点

(1) 民主主義が消えてゆく

■中国型の権威主義、南太平洋で猛威

 令和3(2021)年の幕が開けた。コロナ禍で加速した世界の軋(きし)みに対峙(たいじ)して21世紀の形を決める分岐点となる。100年前、第一次世界大戦後の1920年代は、米国の興隆や大恐慌、ソ連成立などで20世紀の姿を決定づけた。今の私たちはどんな世紀を築いていくのか。その根幹として譲れない自由と民主主義の価値を、露骨さを増した中国型の権威主義、強権的な振る舞いが脅かす。その最前線のインド太平洋で「米国一強」は揺らいでいる。日本は、自ら先頭に立って価値を守る行動と覚悟が問われている。

                  

 南太平洋の島で、自由に鎖をかける権威主義の種がまかれていた。

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 日本から約5400キロ離れた島嶼(とうしょ)国家、ソロモン諸島。第二次大戦中に日米両軍の激戦地となったガダルカナル島にある首都ホニアラで12月2日、通信・航空相のピーター・アゴバカは世界最強の米交流サイト(SNS)を規制する声明を出した。