自由 強権~21世紀の分岐点

(3)中国、国連データにも触手

■「人類の行動を解析」

 中国が国連で影響力を強めている。中国出身者がトップの国連専門機関は15機関中、4機関に上る。国連を軽視するトランプ米政権が加速させた「米国不在」の隙をうかがってきた中国は、意外なところにも手を伸ばしている。

                  

 国連初のビッグデータ研究所の設置計画が中国浙江(せっこう)省杭州市で進んでいる。飢餓や気候変動など地球規模課題の解決を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する膨大なデータを世界から集めて分析することで、国連の事業に役立てるという触れ込みだ。