中国、インド北東部に「村」建設 ヒマラヤ地域で領土拡張続く

 【シンガポール=森浩】中国がインド北東部アルナチャルプラデシュ州で約100棟の居住施設とみられる建物を設置したことが衛星写真の分析で明らかになった。インド北部カシミール地方の係争地で中印両軍の対峙(たいじ)が続く中、両国の新たな火種となる可能性が高い。実効支配域を徐々に広げる手法は東シナ海や南シナ海と同様で、ヒマラヤ地域でも中国の拡張主義が改めて浮き彫りとなった。

 複数の施設が設置されたのは同州のアッパー・スバンシリ県。同州はインドが実効支配するが、中国も蔵南(南チベット)と呼び、領有権を主張する。