久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

日韓の対立構図、決定的に 歴史歪曲で組み立てられた慰安婦判決

 日本政府に元慰安婦らへの賠償を命じた韓国の地裁判決について、日本政府は「到底考えられない異常な事態」と強く批判し、韓国政府に「解決のための行動」を求めている。慰安婦を「人道に対する罪」と決めつけてナチスの大量虐殺と同列に扱い、国家は他国に裁かれないとの国際法の原則「主権免除」を排除する奇策を弄した韓国司法のやり方に、「反日でさえあれば無法も許すのか」との声も上がっている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は18日の年頭会見で判決について「正直、困惑している」などと述べて日韓対話を求めたが、日本は一蹴した。日韓は決定的な対立構図に入った。

ボールは韓国側に

 茂木敏充外相と菅義偉首相は当面、新任の駐日韓国大使、姜昌一(カン・チャンイル)氏とは面会をしない方針だ。菅首相は南官杓(ナム・グァンピョ)大使の離任あいさつも受けなかった。これは慰安婦判決がもたらした深刻さを韓国政府に伝えるシグナルだ。

 茂木外相は文氏の発言について、「姿勢の表明だけでは評価できない」「具体的提案をみて評価したい」と記者会見で述べ、韓国にクギを刺した。いわゆる徴用工問題や慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しており、韓国政府こそが関係改善の具体案を提示すべきだとの強いメッセージだ。ボールは韓国側に投げられた。今回の判決を受けた日韓関係の、いわば「第1ステージ」だ。