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トランプ流単独制裁に「限界論」 バイデン政権は同盟国との集団制裁模索か

バイデン米新政権は中国・華為技術(ファーウェイ)などを標的にした制裁措置の効果やコストを見極め、経済制裁の戦略を見直す
バイデン米新政権は中国・華為技術(ファーウェイ)などを標的にした制裁措置の効果やコストを見極め、経済制裁の戦略を見直す

 トランプ米前政権が中国やイランなどに圧力をかけるため多用した経済制裁について、バイデン政権も対外政策を実現する強力な武器として重視する見通しだ。ただ、トランプ政権が乱発した単独制裁は効果が乏しかったと評価する「限界論」が広がってきた。バイデン政権が厳しく対処するとみられる中国の人権侵害などをめぐり、日本など同盟国と足並みをそろえた「集団制裁」を模索する可能性が強まっている。(ワシントン 塩原永久)

 トランプ政権は、オバマ元政権と同様、「武力を伴わない懲罰措置」として財務省や商務省、通商代表部(USTR)などが所管する制裁措置や制裁関税、輸出規制、投資制限といった経済的な強制力(広い意味の経済制裁)を活用し、敵対国に圧力をかけてきた。

 主な手段となる財務省外国資産管理室(OFAC)の取引禁止や資産凍結は、ロイター通信によるとトランプ政権下の4年間で制裁対象リストに新たに3800が加えられ、オバマ政権2期目の2350を上回った。

 ただ、トランプ政権は中国に対する大規模な制裁関税や、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する輸出禁止などを一方的に決め、単独実施してきた。対イラン制裁も欧州の反発をよそに断行し、米欧間できしみも生まれた。