石平のChina Watch

庶民には虚しく響く「消費愛国」

若者らでにぎわう中国湖北省武漢市の繁華街。新型コロナウイルスの「震源地」となってから1年が経過し、経済は活気を取り戻しつつあるが…=昨年12月(産経新聞中国総局助手撮影)
若者らでにぎわう中国湖北省武漢市の繁華街。新型コロナウイルスの「震源地」となってから1年が経過し、経済は活気を取り戻しつつあるが…=昨年12月(産経新聞中国総局助手撮影)

 今月中旬以降、ある中国人経済学者の発言が物議を醸している。問題発言を行ったのは復旦大学兼任教授で、国泰君安という証券会社で首席研究員を務めた林采宜さん。今月初め、彼女は「2021年・第9回中国首席経済学者フォーラム」で、持論の「消費愛国論」を展開した。

 その中で林さんは、「内循環経済こそが今後の中国経済発展の通るべき道」だと指摘し、「内循環経済を支えるには国民の消費増加が必要だ」と論じた。この文脈の中で彼女はつい、次のような発言を口にした。「愛国主義とは何か。それは実に簡単だ。お金を使うのが最高の愛国主義だ。手持ちのお金を全部使い切って、国のために貢献しようではありませんか」と。

 しかし、この発言がネットで流布すると、早速多くのネット民から反発を招くこととなった。