北への原発支援疑惑は文氏のアキレス腱? 南北会談直後にDMZへの建設案も

軍事境界線近くを散策中にベンチに座り、話をする韓国の文在寅大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=板門店(韓国共同写真記者団・共同)
軍事境界線近くを散策中にベンチに座り、話をする韓国の文在寅大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=板門店(韓国共同写真記者団・共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国政府職員が北朝鮮への原子力発電所支援を検討した文書をひそかに廃棄していた問題が発覚し、波紋が広がっている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮に原発を贈ろうとした「利敵行為」だとの野党の批判に、政府・与党側は事実無根だと一斉に反発し、対立が激化している。南北協力と脱原発は文氏の公約なだけに、疑惑を放置すれば、政権の根幹を揺るがしかねない事態に陥ると判断したようだ。

 きっかけは原発を管轄する産業通商資源省への検察の捜査だった。文氏の脱原発路線に合うように原発の採算性を過小評価した上で、監査が入る直前、関連した電子ファイル530件を削除、隠蔽したとして、検察は昨年12月、同省の幹部ら3人を逮捕・起訴した。