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露揺さぶるナワリヌイ氏の言葉 「恐れぬ人々」広がりどこまで

モスクワの裁判所で2日、両手をハート形を作り、支持者らに「恐れない心」を持つよう訴えかけるナワリヌイ氏(AP)
モスクワの裁判所で2日、両手をハート形を作り、支持者らに「恐れない心」を持つよう訴えかけるナワリヌイ氏(AP)

 ロシアの裁判所が2日に収監を決定した反体制派指導者、ナワリヌイ氏の「プーチン政権を恐れるな」と呼び掛けたことがロシアで反響を呼んでいる。同氏の釈放を求めたデモでは「私は恐れない」がスローガンになった。プーチン政権はナワリヌイ氏を政治的に抹殺し、デモを弾圧するなど力で反体制機運を押さえ込む構えだが、ロシアには「恐れない人々」も増えている。露政権の強引な手法はさらなる変革への希求や社会の反発を呼び、結局は自身の首を絞めて現体制を揺らがせる可能性もある。(モスクワ 小野田雄一)

体制崩壊の瞬間「きっとくる」

 「私にとって、私が投獄されるかどうかは重要ではない。私を投獄するのは簡単だ。重要なのはこの審理が何のために行われているかだ。それは、私一人を投獄することで、何百万もの人々を萎縮させるためだ」

 露独立系電子新聞「メデューザ」によると、ナワリヌイ氏は2日の法廷でこう述べ、この日の審理は同氏の排除を目的とした「政治裁判」だと断じた。

 ナワリヌイ氏は「私の投獄で国民が政権への恐怖心を強める事態を最も懸念している」とした上で、「私の投獄は政権の強さではなく、むしろ弱さを表している。政権は何十万、何百万もの人々を投獄することはできない。このことに全ての人が気付いたときに、現体制は崩壊する。その瞬間はきっとくる」と指摘。人々に変革への行動を諦めないように訴えた。