宮家邦彦のWorld Watch

トランプ氏弾劾裁判の勝者は?

米国のトランプ前大統領。2度目の弾劾裁判も無罪評決となった =1月20日、米フロリダ州(ロイター)
米国のトランプ前大統領。2度目の弾劾裁判も無罪評決となった =1月20日、米フロリダ州(ロイター)

 本稿は米連邦議会占拠事件をめぐるトランプ前大統領の弾劾裁判の評決を生中継で見ながら書いている。有罪には上院議員100人(民主党50、共和党50)の3分の2(67人)が必要だったが、有罪支持は57票、無罪支持が43票となり、共和党の「造反議員」は7人にとどまった。有罪を免れたトランプ氏は「米国を再び偉大にする歴史的運動は始まったばかりだ」と歓迎、復権に意欲を示したと報じられた。これを歴史的茶番劇と見るかトランプ氏復権の前奏曲と捉えるべきか。筆者の勝手な見立てはこうだ。

真の票差は7対43?

 CNNキャスターは今回の結果を「党派的」と批判したが、それは違う。民主党上院議員の有罪票は当然だから、真の票差は7対43だ。今もトランプ支持層は健在であり、この勇気ある共和党上院議員7人は、今後引退するか、もともと選挙に強い人々だろう。残りの43人も決してトランプ支持者ではない。恐らく、己の再選のために無罪票を投じたのだろう。