久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

韓国の新外相は「金正恩を最も知る外交官」だが…

平壌の朝鮮労働党本部庁舎で、金正恩朝鮮労働党委員長(右、当時)と握手する韓国特使の鄭義溶氏=2018年9月(朝鮮通信=共同)
平壌の朝鮮労働党本部庁舎で、金正恩朝鮮労働党委員長(右、当時)と握手する韓国特使の鄭義溶氏=2018年9月(朝鮮通信=共同)

 韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)新外相が9日に就任した。大統領府国家安保室(NSC)の室長として南北・米朝首脳会談をお膳立てし、特別機で平壌に飛んで金正恩(キム・ジョンウン)総書記と協議した「金氏を最も知る外交官」だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1月20日のバイデン米大統領の就任当日に外相に指名し、米韓関係の仕切り直しを目指した。だが、鄭氏の言動は対北融和や中国重視が目立ち、米国から早くも懸念の声が上がっている。

米国の新旧政権が不信感

 鄭氏は駐米公使、駐イスラエル大使などを歴任した外交官出身で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下の2004年に政治家に転身。革新陣営のウリ党、民主党を経て文陣営の外交安保ブレーンとなった人物だ。文政権発足時から大統領府の外交の要、NSC室長を3年間務め、昨年7月には大統領外交安保特別補佐官に就任していた。