米国で広がる陰謀論「私はQアノンの広報担当者!」 大統領選で陰謀論と決別

米西部アリゾナ州フェニックス郊外に住むメリッサ・レイン・ライブリーさんは、ネット上の過激な陰謀集団「Qアノン」から離れ、人生を立て直している(上塚真由撮影)
米西部アリゾナ州フェニックス郊外に住むメリッサ・レイン・ライブリーさんは、ネット上の過激な陰謀集団「Qアノン」から離れ、人生を立て直している(上塚真由撮影)

 トランプ米前大統領の退任後も、同氏を熱烈に支持し、ともに米国を陰で操る「ディープステート(闇の政府)」と戦っていると信じる陰謀論集団「Qアノン」の活動は収まっていない。昨年11月の大統領選で「不正があった」との主張も根強い。全米の中でも陰謀論が盛んといわれる西部アリゾナ州を訪れると、社会や政治に疎外感を抱き、根拠不明な情報を信じる人々の姿があった。(米西部アリゾナ州フェニックス 上塚真由)

 フェニックス郊外に住むメリッサ・レイン・ライブリーさん(35)は昨年7月、自宅近くの大型スーパーでマスクの陳列棚を荒らす騒ぎを起こし、スマートフォンで撮影した動画をネットで公開した。映像は瞬く間に拡散し、自宅に警官が駆け付けた。