石平のChina Watch

「皇帝 習近平」君臨の危険

中国の習近平総書記(AP)
中国の習近平総書記(AP)

 中国の人民日報は1日、1面トップで注目記事を掲載した。中国共産党政治局委員、書記処書記、そして全人代常務委員会、国務院、政治協商会議、最高人民法院、最高人民検察院の党組織のトップが一斉に、習近平総書記(国家主席)に対し、書面による職務報告を行ったという。

 政治局のメンバー全員が習総書記に職務報告を提出するのは4年前から始まった「年中行事」だが、今度はそれがさらに拡大して、「議会」としての全人代や政府としての国務院、そして最高裁に当たる最高法院の党組織の責任者全員が党総書記の習氏その人に、個々の職務報告を提出しなければならないのである。

 4年前に始まった政治局委員全員の職務報告にしても、今回の拡大版の職務報告にしても、中国共産党史上初のことであり、毛沢東でさえ党と国家の指導者に対してこのような報告を要求したことはないし、受けたこともない。

 人民日報によると、党と国家の最高幹部が習総書記に提出した職務報告は一律に「厳粛かつ真摯(しんし)な態度」で自身の1年間の仕事を総括し「不足点」を分析した上で、今後の「努力すべき方向」を提示したという。

 それに対して習総書記は、「真剣に閲読・審査」した上で、報告者たちに「重要なる要求」を出したというのである。