アラスカでの米中対峙 屈辱受け入れた中国、メンツ捨て実利取る

18日、米アンカレジで会談する中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)・共産党政治局員(左)とブリンケン米国務長官(AP)
18日、米アンカレジで会談する中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)・共産党政治局員(左)とブリンケン米国務長官(AP)

 米アラスカ州の中心都市、アンカレジで行われた米中高官の直接会談で、中国外交を統括する楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)共産党政治局員は、メディアを前に激しい対米批判を展開した。一見、米国との全面対決も辞さない強気な態度のようだが、中国国内向けの演出的要素が強く、一日も早く米国と関係を改善したいのが中国側の本音だ。(台北 矢板明夫)

 昨年6月、ポンペオ米国務長官(当時)と楊氏の間で米中外交トップ同士の会談が行われた場所は、米ハワイだった。相互主義という外交原則に従うなら今回は中国で実施する必要があるが、そうならなかった。

 楊氏はハワイ同様、中国から遠く離れたアラスカにわざわざ赴いた。しかも会談前日、米国は中国国有通信会社の事業免許取り消しに向けた手続きを開始するなど、事実上の対中経済制裁に踏み切った。中国にとっては屈辱的な扱いともいえるが、会談を拒否することはなかった。