石平のChina Watch

中国に広がる「日本の文化」

満開の桜を撮影する中国人客ら。「花見」は中国でも広がっている =平成27年、大阪市中央区の大阪城公園
満開の桜を撮影する中国人客ら。「花見」は中国でも広がっている =平成27年、大阪市中央区の大阪城公園

 今月12日、中国上海市で「上海桜祭り」が開幕し、会場となる市内の顧村公園には大勢の市民が花見に訪れた。新華社通信も盛況ぶりを写真付きで報じ、開幕後初めての土日には約20万人の花見客が足を運んだという。

 顧村公園で桜祭りが始まったとき、日本から河津桜やソメイヨシノなどの品種を導入して育てたという。新型コロナ禍前の2019年には、延べ165万人以上の市民が参加したと記録されているから、上海市民の一大イベントとしてすっかり定着している。

 中国全国で「桜の名所」となっている場所は多数ある。武漢大学キャンパス内の桜が最も有名であるが、それ以外にも北京市内の玉淵潭、南京の玄武湖畔、無錫の太湖畔、杭州の太子湾などが著名な花見スポットである。

 中国では昔から、春を代表する花は「桃・李(すもも)」であるから、桜を楽しむ習慣はあまりなかった。

 だが、この数十年間、明らかに日本からの影響で、あちこちで桜の木が植えられ、桜の名所が続々と誕生し、多くの中国人が日本人のように花見を楽しむようになっているのである。