
【パリ=三井美奈】中国当局による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での弾圧をめぐり、現地で約1年半拘束されていたウイグル人女性が、亡命先のフランスで産経新聞のインタビューに応じた。「収容所は常に女性の悲鳴が響いていた」などと語った。その証言から、少数民族ウイグル族に過酷な拷問を加え、中国共産党への忠誠を強いる「再教育」の実態が浮かび上がった。
女性はカザフスタン国籍の貿易商、ギュルバハル・ジャリロバさん(56)。2017年5月、自治区の区都ウルムチを訪れた際にテロ幇助(ほうじょ)容疑で拘束され、18年9月までウイグル族の女性収容施設で過ごした。そこでは尋問と拷問が繰り返され、爪をはがされた人もいたという。