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国連で警告されていたアジア系米市民への憎悪犯罪 背景にトランプ氏の言葉も

3月20日、米アトランタで、アジア系市民への差別に抗議する人々(AP)
3月20日、米アトランタで、アジア系市民への差別に抗議する人々(AP)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国で深刻化するアジア系市民へのヘイトクライム(憎悪犯罪)。国連人権理事会では、昨年8月の段階から警戒すべき課題として議論の俎上に上っていた。トランプ前大統領が新型コロナウイルスを「中国ウイルス」などと呼んだことが引き金になったとの研究もあり、急増する事案に、人権団体などが危機意識をあらわにしている。(ワシントン 住井亨介)

国連人権理事会に報告

 米国のヘイトクライムをめぐっては、国連人権理事会に昨年8月、特別報告者が提出した報告書を国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が公表している。それによると、アジア系米国人が公共施設に入ることを拒否されたり、アパートのエレベーター使用を拒絶されたりする事例が発生。ウーバーなど配車サービスの運転手が乗車を拒否したり、乗車前に人種を尋ねたりする状況も起きている。