宮家邦彦のWorld Watch

米中露 政治的ジャブの応酬

会談に臨む中国の王毅国務委員兼外相(左)とブリンケン米国務長官(右) =3月18日、米アラスカ州(AP)
会談に臨む中国の王毅国務委員兼外相(左)とブリンケン米国務長官(右) =3月18日、米アラスカ州(AP)

 刺々(とげとげ)しい雰囲気のまま終わったアラスカでの米中外交トップ会談が号砲となったのか、先週、米中露の各国外相が動き始めた。ブリンケン米国務長官は欧州へ、ラブロフ露外相は東アジアへ、中国の王毅国務委員兼外相は中東へ向かった。今世界で何が起きているのだろうか。

 流れは3月12日の日米豪印クアッド首脳会議から始まる。ブリンケン長官は16日に日米、18日には米韓の2プラス2会合に参加、18~19日の米中意見交換後は23~24日にベルギーのブリュッセルで北大西洋条約機構(NATO)外相会合、欧州連合(EU)外交トップらとの一連の会談をこなした。演説で同長官は中国を「加盟国共通の脅威」の筆頭に挙げ、「中国の強圧的な行動がわれわれの集団的安全保障と繁栄を脅かし、同盟国と共有する国際システムの規則や価値観を損なおうとしている」と発言。欧米同盟国が結束すれば「中国との競争に必ず打ち勝てる」と述べた。あれあれ、時代は変わったものだ。