中国で息潜める富豪ら ネット大手にも触手 共産党統制の波

 【北京=三塚聖平】中国共産党が国有企業にとどまらず民営企業への締め付けを強め、富豪らが戦々恐々と息を潜めている。中国インターネット通販最大手、アリババ集団を創業した馬雲(ジャック・マー)氏は約半年間、ほとんど公の場に姿を見せていない。来年秋の党大会で異例の政権長期化を狙う習近平国家主席(党総書記)が、巨大な財力と影響力を持つに至った企業家らの統制強化に動き出していることが背景にある。

 馬氏は14日、ロシア地理学会の会合にオンラインで参加した。香港メディアによると、プーチン露大統領が議長を務めた約2時間の会合で、馬氏は一切発言せず時折お茶を飲むだけだった。馬氏が公に姿を見せたのは1月20日以来だった。

 昨年10月下旬、馬氏は金融当局のあり方に批判的な発言をし、習指導部の怒りを買った。アリババ傘下のアント・グループが上海と香港で11月上旬に計画していた株式上場は直前になって延期に追い込まれ、馬氏はそれまでと打って変わる雲隠れ状態となった。