竹島を考える

「法律戦」で尖閣は守れない 歴史研究の事実で攻勢を 東海大・島根県立大客員教授 下條正男氏

尖閣諸島の対応が話し合われた自民党の国土交通、国防両部会などの合同会議=4月1日、東京・永田町の党本部
尖閣諸島の対応が話し合われた自民党の国土交通、国防両部会などの合同会議=4月1日、東京・永田町の党本部

 近年、日本はかつての輝きを失った。これは外国籍の人々から見た率直な感想である。昨今のコロナ禍に対する日本政府の対応を見れば、日本国民もその現実を認めざるを得ない。本来なら、このコロナ禍は、日本にとってもビジネスチャンスだったはずで、関連企業育成の好機だった。それなのに国会では、休業を要請する飲食店や「Go To トラベル」などで一部業界の救済だけが論じられた感がある。

中国の挑発に有効な措置とれぬ日本

 そのさなか、尖閣諸島周辺では中国の海警局による挑発行為が続いたが、日本政府は有効な措置がとれずにいる。4月1日、自民党の国防部会と国交部会がまとめた尖閣諸島の防衛に対する緊急提言でも、肝心な部分が欠けていた。

 この2月1日に「海警法」を施行した中国政府に対し、従来の「自衛隊法」と「海上保安庁法」の改訂を論じたところで、中国の妄動を阻止することにはならないからだ。