久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

米韓首脳会談の同床異夢 

 今月21日にワシントンで開催される米韓首脳会談は、米韓同盟の真価が問われる舞台となりそうだ。中国への対抗策からアジアを重視する米バイデン政権は、韓国との同盟強化を確認したいところだが、韓国の親北・親中姿勢や日韓関係の悪化などで、米韓双方の認識の違いが目立っている。首脳会談でいち早く同盟強化を打ち出した日米と異なり、政権末期で成果のほしい文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、バイデン政権と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の橋渡しをしたいという願望を隠そうとしない。両首脳は「同盟の結束」をどう演出するのか。

非核化は「北朝鮮」か「朝鮮半島」か

 文氏は昨年11月のバイデン氏当選後の第一声となる大統領府高官会議で、「トランプ政権が成し遂げた成果が引き継がれることを望む」と述べて周囲を驚かせた。韓国政府はトランプ氏の再選を予測しており、バイデン氏の当選後、陣営との人脈作りに奔走したという。

 バイデン政権が発足後早期の3月に相次いで開催した日本、韓国との外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、日米は中国を名指しで批判した。だが、米韓は共同声明で中国への言及を避けた。韓国側の強い意向が働いたためだ。文政権は親北・親中傾向が強く、米国との認識の乖離(かいり)が目立っている。