ロシア深層

「水爆の父」禁断の生誕100年 遠藤良介

9日、モスクワの「赤の広場」で演説するプーチン大統領(タス=共同)
9日、モスクワの「赤の広場」で演説するプーチン大統領(タス=共同)

 その歴史的人物に光が当たることを、プーチン・ロシア政権は極度に嫌悪しているようだ。旧ソ連で「水爆の父」と呼ばれながら後に人権擁護活動に転じ、ソ連反体制派の精神的支柱となったアンドレイ・サハロフ博士(1921~89年)である。

 博士の生誕100年だった今月21日に合わせ、モスクワのサハロフ記念館が市内中心部で計画していた写真展が禁じられた。記念館によると、生前のサハロフの写真や言葉を路上で立て看板に掲示するだけの地味な行事だったが、市当局が「内容に同意できない」と直前になって不許可を伝えてきたという。