眠れぬ墓標

第3部 極限のシベリア(5)望郷 ダモイ願う3万5000の御霊

 「苦しい思いを抱え、皆さんは不条理な死を納得できないまま死んでいった。半世紀以上前のこととは思えない」。今月3日、東京・千鳥ケ淵の戦没者墓苑。元シベリア抑留者らでつくる「東京ヤゴダ会」の慰霊祭で、参加した約150人を代表し、元抑留者の一人が追悼文を読み上げた。

 墓苑には、士官学校にあたる「満州国陸軍軍官学校」在学中に抑留された小池禮三(83)=東京都調布市=の同期生も数多く眠っている。10代だった小池たちは、炭鉱で毎日真っ黒になりながら働かされ、同期375人のうち83人が病気や事故などで死亡。小池は、死の間際に抱き起こした時、日本の方角に向けて「お母ちゃん」と発し、力尽きた仲間の姿が忘れられない。

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