眠れぬ墓標

特別編 絶海の硫黄島(3)感謝 英霊がいたから今がある

 昭和44年度から本格的に始まった政府派遣団による硫黄島での遺骨収集事業。これまで約30回にわたり参加してきた野瀬純弘(67)=鹿児島県=にとっても、集団埋葬地の存在が明らかになった上で行われた昨年度の事業は、かつてない経験となった。

 島中央部に位置する埋葬地は、海上自衛隊基地の滑走路脇の幹線道路沿いにあった。過去の訪島で何度もそばを通り過ぎていた場所。「まさかここにあるとは思わなかった」

 砂地を重機で掘ると、米軍の雨具に包まれたほぼ完全な形の遺体が、次々と見つかる。地下壕から大量の土を掘り出してふるいにかけ、遺骨のかけらを集めてようやく一柱を見つけ出すという近年の作業とは、様相が一変した。

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