科学の先駆者たち

古沢明・東京大教授 量子テレポーテーションに成功 世界の度肝抜く

量子コンピューターの研究について記者会見する古沢明・東京大教授(松田麻希撮影)
量子コンピューターの研究について記者会見する古沢明・東京大教授(松田麻希撮影)

 スーパーコンピューターをはるかにしのぐ高速計算が可能になると期待される「量子コンピューター」。その実現に最も近い科学者と目されているのが東京大教授の古沢明さん(57)だ。重要な基礎技術である「量子テレポーテーション」の実験に世界で初めて成功し、その後も実現につながる研究成果を次々と発表するなど量子コンピューター開発の先頭を走り続けている。

想定外のプロジェクト

 量子とは極めて小さな物質やエネルギーの単位のこと。その不思議な性質を利用して超高速演算を可能にするのが量子コンピューターだ。現在の方式のコンピューターより計算処理速度が桁違いに速くなるだけでなく、低エネルギーで動かせる可能性がある。