クローズアップ科学

ノーベル賞の「リチウムイオン電池」 日本のものづくり技術が結集

リチウムイオン電池の研究を振り返る吉野彰さん(欧州特許庁提供)
リチウムイオン電池の研究を振り返る吉野彰さん(欧州特許庁提供)

 リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞に輝いた旭化成の吉野彰(あきら)名誉フェロー(71)。スマートフォンなど携帯型の電子機器が当たり前になった「モバイル社会」の立役者だ。社会に一大変革をもたらした功績を振り返った。

地球環境問題の解決にも期待

 吉野氏がリチウムイオン電池の開発に着手したのは、IT革命前夜の1981年だった。「当時はポータブル、コードレス、ワイヤレスといった言葉が巷にあふれていた。それでどんな世界になるか、そのためにどんな電池が必要か。私は何となく方向性を感じ取っていた」