クローズアップ科学

霊長類ボノボ 雌の寛容さが平和の決め手

3つの集団が混ざり合って毛づくろいをしているボノボ=コンゴ(徳山奈帆子・総合研究大学院大特別研究員提供)
3つの集団が混ざり合って毛づくろいをしているボノボ=コンゴ(徳山奈帆子・総合研究大学院大特別研究員提供)

 アフリカに暮らす霊長類のボノボは、異なる集団同士が一緒に餌を採ったりして仲良く共存している。チンパンジーの集団は殺し合うなど敵対することが多いのに、どうして違うのか。京都大などの最近の研究で、他の集団に寛容な雌が平和を保っていることが分かってきた。詳しく調べれば、同じ霊長類である人の戦争の起源を探るのにも役立つ可能性があるという。

チンパンジーと対照的な平和社会

 ボノボは中部アフリカのコンゴ(旧ザイール)にだけ生息するチンパンジーの仲間で、進化的に人と非常に近い存在だ。果実など植物を主食とし、昆虫や小動物を食べることもある。20~60頭の集団で毎日移動しながら、主に木の上で生活している。