びっくりサイエンス

世界最古のオーロラ記録 古代メソポタミアの粘土板が語る「赤い空」

南極で観測されたオーロラ=2017年(国立極地研究所提供)
南極で観測されたオーロラ=2017年(国立極地研究所提供)

 北極や南極付近の上空で見られることが多いオーロラが、紀元前660年前後に現在のイラク付近で観測されていたことが、筑波大などの研究で確認された。オーロラの観測記録としては最も古い。緯度が低い中東地域での発生は珍しく、太陽活動の変遷を研究する上でも興味深い成果だ。

 オーロラは、太陽から放出された高エネルギーの粒子が地磁気に捉えられ、大気中の酸素や窒素に作用して発光する。これまでの最も古い記録は、紀元前567年に同じ古代メソポタミアのバビロンで観測されたものだった。