びっくりサイエンス

超大陸の生き残り 2億7000万年前から姿を変えない昆虫がいた

2億7000万年前から姿を変えていないジュズヒゲムシ(小松貴・国立科学博物館協力研究員提供)
2億7000万年前から姿を変えていないジュズヒゲムシ(小松貴・国立科学博物館協力研究員提供)

 昆虫は約5億年前に誕生し、環境に応じて姿形を多様に変えて繁栄してきた。だが、地球上の陸地がひとかたまりの超大陸だった約2億7000万年前から現在まで、同じ姿の昆虫がいることが北海道大などの研究で分かってきた。超大陸から分裂したインド亜大陸に乗って、壮大な大陸移動の長旅を経てアジアに渡ってきたという。

際立つ多様性の低さ

 私たちにとって身近な生物の一つである昆虫は、地球上のさまざまな環境に適応して生きていくため、種が非常に多いことが特徴だ。現在は100万種以上が知られ、地球上の既知の生物種約175万種の6割近くを占めているという。