自然の美に気づき自分見つめる機会に
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は解除されたが、細胞生物学者で京都大学名誉教授の永田和宏氏は、感染流行の第2波、第3波への警戒を訴える。重要なのは、正しい科学知識を持った上で、自然を侵さずウイルスと共存していくことだという。
◆科学知識の共有必要
--コロナ禍で私たちに求められることは
「私はウイルス学の専門ではないが、生命科学者としてまず強調したいのは、正確な科学の知識の共有だ。『コロナは敵、征服する』などと語られるが、そもそもウイルスは生命ではない、というのが生命科学者の理解。ウイルスが何か意思を持って人類を攻撃しているのではない」