コロナ 知は語る

自然侵さずウイルスと共存 細胞生物学者・歌人・永田和宏氏

歌人で細胞生物学者の永田和宏さん=14日午後、京都市左京区(永田直也撮影)
歌人で細胞生物学者の永田和宏さん=14日午後、京都市左京区(永田直也撮影)

自然の美に気づき自分見つめる機会に

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は解除されたが、細胞生物学者で京都大学名誉教授の永田和宏氏は、感染流行の第2波、第3波への警戒を訴える。重要なのは、正しい科学知識を持った上で、自然を侵さずウイルスと共存していくことだという。

 ◆科学知識の共有必要

 --コロナ禍で私たちに求められることは

 「私はウイルス学の専門ではないが、生命科学者としてまず強調したいのは、正確な科学の知識の共有だ。『コロナは敵、征服する』などと語られるが、そもそもウイルスは生命ではない、というのが生命科学者の理解。ウイルスが何か意思を持って人類を攻撃しているのではない」