最速&実用性、コロナ対策の切り札 世界一スパコン「富岳」

スーパーコンピューター「富岳」=神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センター(渡辺恭晃撮影)
スーパーコンピューター「富岳」=神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センター(渡辺恭晃撮影)

 理化学研究所の新型スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」(神戸市)が性能のランキングで世界一に輝き、スパコンの新時代が幕開けした。計算速度だけでなく人工知能(AI)などの開発に役立つ性能でも首位に立ち、目標に掲げる高い実用性を裏付けた。圧倒的な強さを生かし、新たな技術や産業を創出できるのか注目されている。

米国や中国寄せ付けず世界初の四冠

 国産スパコンが計算速度で世界一となったのは先代の「京(けい)」以来、約9年ぶりの快挙だ。しかし富岳は速さだけを追い求めたのではない。社会の変革や産業競争力の強化につながる成果を目指し、使い勝手のよい実用的なマシンとして設計された。

 世界ランクでは、自動車を設計する際のシミュレーション(模擬実験)などに使う実用的な計算▽AIの開発▽ビッグデータの解析-の性能を示す3部門でも1位を獲得。スパコン大国の米国や中国を寄せ付けず世界初の四冠に輝いた。

 これは多様なケースを想定したシミュレーションや、大規模なデータを使う研究開発を短時間で行えることを意味する。「ただ計算が速いだけでなく、国民が高い関心を持つ社会課題を解決していくためのスパコンとして設計した」。理研の松岡聡計算科学研究センター長が話す富岳のコンセプトが実証された形だ。

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