クローズアップ科学

覇権主義を捨て世界が連帯する科学を 野依良治氏に聞く

野依良治・名古屋大特別教授(鴨川一也撮影)
野依良治・名古屋大特別教授(鴨川一也撮影)

 新型コロナウイルスの猛威は、世界中の科学者に価値観の変革を迫った。ノーベル化学賞の受賞者で名古屋大特別教授の野依良治氏(81)は、未来社会の役に立つことが科学者の喜びだと強調。活動の基軸を競争から協調に転換し、世界が連帯して脅威に立ち向かうべきだと訴える。

 --新型コロナ禍が世界に及ぼした影響は

 「最も注視すべきは現代社会の価値観が本当に正しいのか、人々に真剣に考え直す機会を突き付けたことだ。20世紀は戦争と経済に象徴される競争の世紀だった。21世紀もグローバル化した強欲資本主義で経済成長を追い続けている。世界はその延長線上にあっていいのかと問われている」