コロナ 知は語る

作家・瀬名秀明氏 自己愛を超え、その先を思う

瀬名秀明氏(撮影・提供 佐々木隆二氏)
瀬名秀明氏(撮影・提供 佐々木隆二氏)

多様な分野の専門家が集まって導き出す

 新型コロナウイルス禍は公衆衛生の問題を超え、経済や社会全体に多大なダメージを与えている。「パラサイト・イヴ」などのホラーやSF小説で知られる作家、瀬名秀明氏は危機に備え、各分野の専門知識を結集し国の針路となる「総合知」を形成していく大切さを訴える。

 ◆全体を見渡す視点

 --ウイルスの専門家に取材した著書「インフルエンザ21世紀」(平成21年)で危機管理のあり方に触れている。今回のコロナ禍をどう見たか

 「失業などの経済的な打撃も出ているし、家庭内暴力のような心理的な傷も顕在化してきた。問題は広範で総合的。感染拡大を防ぐ行動制限は日々の生計に直結する。それだけにSNS上では感染症の専門家への怒りや不満も渦巻き、殺伐とした雰囲気になった時期もある」