
「今日にも患者を受け入れてはもらえないか」
川崎市立井田病院(同市中原区)の中島洋介院長に2月上旬、神奈川県の幹部から電話が入った。横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルス感染が拡大し、入院先としての打診だった。
井田病院は結核を除いて感染症病床を持たない。救急用病床での対応を急遽(きゅうきょ)決め、感染症専門医を中心に有志の治療チームを編成。中島院長は「スタッフは自治体病院で働く自覚と意欲を示してくれた」と振り返る。第3波に直面する今月22日現在、受け入れてきた入院患者は感染疑いを含め370人を超える。