クローズアップ科学

火星の生命を探せ 史上最大の探査 初の試料回収へ

 火星に生命は存在するのだろうか。人類が長く抱いてきたこの疑問に答えを出すため、米航空宇宙局(NASA)が今年から新たな探査に乗り出す。火星の岩石を初めて地球に持ち帰り、生命の証拠を探す約10年がかりの壮大な構想だ。日本は生物に欠かせない水の起源を探る計画で、火星探査は新時代を迎える。(松田麻希、長内洋介)

「太古の湖」に着陸

 NASAが進める火星探査計画は「MARS(マーズ)2020」。探査車が2月に到着し、北半球にある直径約45キロの「ジェゼロクレーター」に着陸する。そこで生命の痕跡を見つけるのが最大の目的だ。

 現在の火星の地表は、生命を維持するにはあまりに寒冷で乾燥している。しかし30億~40億年前、このクレーターは豊かな水をたたえる湖だったとされる。流れ込む川の跡や、運ばれた土砂が堆積した三角州のような地形があり、古代の微生物などの痕跡が残っていると期待されている。

火星の生命を探せ
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