クローズアップ科学

「危機感が風化、防災教育を」 平田直・地震調査委員長に聞く

地震調査委員会の平田直委員長(伊藤壽一郎撮影)
地震調査委員会の平田直委員長(伊藤壽一郎撮影)

 東日本大震災は日本の地震研究と防災の無力さを浮き彫りにした。その教訓を地震学者はどう生かしてきたのか。政府の地震調査委員会の平田直委員長に聞いた。(伊藤壽一郎)

 --東日本大震災で何を突き付けられたか

 「それまでの研究による予想をはるかに超える現象が起きてしまった。当初は、既に予測されていたマグニチュード(M)7・5程度の宮城県沖の地震が起きたと思ったが、比べものにならないほど広域な災害で全く違った。率直に地震学は未熟だったと感じ、われわれは何か考え足りなかったことがあったのではと思った。一種の無力感にさいなまれた。地震のことを理解する上で、われわれの考えているモデルは単純すぎるという現実が分かったのが、大きな教訓だ。地震は実に多様性を持つものだった」