大規模ワクチン接種「特命チーム」、水面下で準備 自衛隊が異例のオペレーション

新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターに使用される予定の大手町合同庁舎3号館前では会場の設営作業が行われていた=16日午後、東京都千代田区(納冨康撮影)
新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターに使用される予定の大手町合同庁舎3号館前では会場の設営作業が行われていた=16日午後、東京都千代田区(納冨康撮影)

 政府が東京と大阪に設ける新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターが、17日から予約受付を始める。設置に向けて政府が動き出したのは、1月下旬のことだった。自衛隊を使って接種をスピードアップできないか-。菅義偉(すが・よしひで)首相の「特命」を受け、杉田和博官房副長官をトップに防衛省、厚生労働省、総務省などから集まった約10人のチームが編成された。

 ワクチンを「国民の命を守る切り札」と位置付ける首相にとって、スムーズな接種は政権の命運を左右する。動員のプロである自衛隊がモデルケースを示すことで、都道府県による大規模接種会場の設置を促す狙いもあった。