阿比留瑠比の極言御免

故仙谷由人氏に言うのはやぼだが…

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平成22年11月、参院予算委員会開会前に話し込む仙谷由人官房長官(左)と菅直人首相=参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)
平成22年11月、参院予算委員会開会前に話し込む仙谷由人官房長官(左)と菅直人首相=参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)

 菅直人内閣で官房長官を務め、11日に死去した仙谷由人氏は毀誉褒貶(きよほうへん)が相半ばし、特にその発言が物議を醸した人物だった。言わずもがなのことを言って相手を挑発し、黒を白と言い張る。めったに誤りを認めない…。そんな姿勢は傲慢そのものに見えた。

 ただ、仙谷氏の後任だった立憲民主党の枝野幸男代表が官房長官当時、こう評していたのが強く印象に残っている。

 「彼はピュア(純粋)だから…」

 自分はそうではないからもっと老獪(ろうかい)に振る舞うという含みかどうかは分からないが、確かに仙谷氏にそういう部分はあったろう。東大の学友で、菅内閣では内閣官房参与だった評論家の松本健一氏(故人)も平成22年、産経新聞の取材に対し、こう語っていた。