安倍政権考

IR、桜…安倍政権“逆風”続き 早期解散で国民に信を問え

自民党の中央政治大学院で憲法改正への意欲を語る安倍晋三首相=1月16日、自民党本部(春名中撮影)
自民党の中央政治大学院で憲法改正への意欲を語る安倍晋三首相=1月16日、自民党本部(春名中撮影)

 第2次安倍晋三政権発足から8年目に突入し、政権運営は厳しさを増している。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる汚職事件で現職の衆院議員が逮捕され、政府が成長戦略の柱として重視するIR開業に黄信号がともった。首相主催の「桜を見る会」をめぐる問題では、ずさんな文書管理の実態が明らかになり、日本郵政グループのかんぽ生命保険の不正販売問題もくすぶる。今後、“逆風”を打開できなければ政権の求心力が急降下する可能性もはらむ。

 「全部『菅案件』なのがつらいところだね」

 自民党の閣僚経験者はこう話す。IR、桜、日本郵政、それぞれの問題が政権の要である菅義偉官房長官に結びつき、政権を揺るがしかねないというわけだ。