通常国会が開会した翌日の21日は、永田町界隈(かいわい)で少なくとも3人から「あの新聞の1面トップの見出しはすごいねえ」と話しかけられた。いい加減うんざりだが、あの新聞とは朝日新聞のことであり、見出しは以下のものだった。
「『疑惑国会』開幕」
現在、憲法改正に社会保障改革、緊迫する中東情勢、米国と中国の貿易戦争にいつ暴発するか分からない北朝鮮‥と内外で国民の生命と財産に直結する課題が山積している。にもかかわらず、専ら安倍晋三政権の醜聞追及に紙面を費やすという意思表明だろうか。
朝日らしいなと考えながら、国会開会に関する同日の社説を読むと、ここでも冒頭からこう書いていた。
「長期政権のゆがみを正し…」
この「長期政権のゆがみ」といった長期政権の弊害を強調するキーワードは、このところの朝日のお気に入りの表現のようで、連日のように紙面で目にする。22日付同紙は、立憲民主党と国民民主党の「破談」を解説する記事の中でもわざわざ触れていた。
「『桜を見る会』をめぐる様々(さまざま)な疑惑をみても、長期政権のおごりやひずみは覆い隠しようもない」