外交安保取材

日中「第5の政治文書」は必要か 過去の「覇権求めず」は空文化

中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=令和元年12月23日、北京の人民大会堂(AP)
中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=令和元年12月23日、北京の人民大会堂(AP)

 中国の習近平国家主席による春の国賓来日に向け、水面下の調整が進んでいる。中国側は昭和47年の日中共同声明や53年の日中平和友好条約などに続く「第5の政治文書」の作成に意欲を示しているが、過去の文書で両国が覇権を求めないことを確認したにもかかわらず、中国は海洋権益を拡大し続けている。空文化しかねない文書作りに意味はあるのだろうか。

 外務省の秋葉剛男事務次官は14日、中国・西安で楽玉成外交部筆頭副部長と会談した。習氏が来日した際の首脳会談で、どのような成果を示すかすり合わせるのが主な目的だ。

 来日に向けた調整の「事実上のキックオフ」(外務省幹部)とされ、翌日には王毅国務委員兼外相とも会談した。習氏の国賓来日には、自民党内にも反対の声があるが、安倍晋三首相はかねて「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」との認識を示し、国賓来日は既定路線となっている。

 ただ、秋葉氏の13~16日の中国訪問中も連日、中国公船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域での航行が確認された。楽氏と会談した14日には、公船4隻が領海に侵入した。

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