南西諸島、日本版海兵隊で守れるか やまぬ中国の挑発

視察先の陸上自衛隊相浦駐屯地で、水陸機動団が運用する水陸両用車「AAV7」に乗る河野太郎防衛相=8日午後、長崎県佐世保市
視察先の陸上自衛隊相浦駐屯地で、水陸機動団が運用する水陸両用車「AAV7」に乗る河野太郎防衛相=8日午後、長崎県佐世保市

 政府は中国の軍事的挑発が続く南西諸島の防衛力整備を急いでいる。中でも「日本版海兵隊」の水陸機動団は「島嶼(とうしょ)防衛の中核になる部隊」(河野太郎防衛相)で、南西方面での増強が重要だ。平成25年に創設が決まって以来、沖縄県への配置を前提に検討してきたが「政治的に容易ではない」(政府関係者)ため、代わりとして、訓練環境を優先した北海道への配置案が検討されている。

 ■1000隻超す公船航行

 河野氏は8日、陸上自衛隊相浦駐屯地(長崎県佐世保市)で水陸機動団の訓練を視察し、水陸両用車「AAV7」に試乗した。訓示では尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での中国の軍事的挑発に言及し、「島嶼が占拠された場合、あらゆる措置を講じて奪還しなければならない」と述べた。

 昨年の尖閣諸島周辺の接続水域における中国当局の公船の航行は1000隻を優に超え、過去最多を更新した。今年に入っても連日航行している。航空自衛隊が昨年4~12月、領空侵犯の恐れがある中国機に緊急発進した回数は前年同期から47回増えて523回にのぼった。

 南西諸島は鹿児島県の大隅諸島から沖縄県の与那国島まで、本州とほぼ同じ全長1200キロにわたる。防衛態勢には隙が多く、近年は部隊の増強を図っている。宮古島と奄美大島には昨年3月、陸自駐屯地を開設した。

 ■訓練優先…将来的には沖縄へ

 水陸機動団については、平成29年11月、在沖縄米軍トップが、沖縄本島の海兵隊基地に陸自の1個連隊が新たに配置されるとの見通しを示した。だが、在沖縄の米海兵隊の一部をグアム移転する計画が滞っており、米軍基地には自衛隊部隊を置く余裕がない。

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