安倍政権考

被災地視察で安倍首相「復興、着実に進んでいる」 がれきの山残る双葉町で何を思う

双葉町の伊沢史郎町長(左から3番目)に特産のタオルを巻いてもらった安倍晋三首相(同4番目)=3月7日、福島県双葉町(市岡豊大撮影)
双葉町の伊沢史郎町長(左から3番目)に特産のタオルを巻いてもらった安倍晋三首相(同4番目)=3月7日、福島県双葉町(市岡豊大撮影)

 11日に東日本大震災の発生から9年となるのを前に、福島県沿岸部の被災地を視察した安倍晋三首相に同行取材した。首相は、全町避難が長く続き、4日に一部で初めて避難指示が解除されたばかりの双葉町など被災地を見た上で「復興は着実に進んでいる」と言い切り、被災地再興のため移住推進に力を入れる方針を示した。被災地の声なき声はどう届いたのだろうか。

 被災地視察は、JR常磐線が14日に全線開通するのに合わせ、これまで東京方面からの終着だった富岡町の富岡駅で地元住民らが設立したホテルへ前泊するところから始まった。7日朝、同駅から双葉町の双葉駅までの試運転列車に乗り、下車後は常磐自動車道のインターチェンジ開通式、慰霊碑で献花、水素プラント開所式に参加するという日程だった。

 福島第1原発に隣接する双葉町は被災後、約190キロ離れた埼玉県加須市へ町民約1400人が役場機能ごと集団避難した。町域の大半がもっとも放射線量の高い帰還困難区域に指定され、9年間にわたり避難指示が解除されなかった。

 震災から1年後、一時帰宅する町民に同行して双葉町内へ入った。当時、田んぼは雑草が伸びて見渡す限りの荒野となり、放された牛の群れが歩き回っているのか、道路にはふんが点々と落ちていた。がらんとした双葉駅前で見た、午後2時46分で止まったままの時計が記憶に残っている。

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