政治デスクノート

ポスト安倍 長期政権後の首相は…過去の総裁選に学ぶ

自民党総裁選で開票が終わり、握手する(左から)麻生太郎氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏、谷垣禎一氏=平成18年9月
自民党総裁選で開票が終わり、握手する(左から)麻生太郎氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏、谷垣禎一氏=平成18年9月

 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大防止が与野党を問わず政界の最大の関心事となっているが、その裏で「ポスト安倍」をめぐる動きは続いている。中心が自民党の岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長であることに変わりはないが、両氏の差異は安倍晋三首相との距離感だ。禅譲も視野に入れた主流派と、首相と距離を置く反主流派だが、長期政権を築いた安倍首相の存在と影響力をどう作用させれば有利になるのか。過去に、長期政権から首相の座をたぐり寄せた実例に学ぶことは多い。

派閥分裂

 佐藤栄作氏(昭和39年11月9日~47年7月7日、2798日)の時代は、「三角大福中」と呼ばれた三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘の5氏が「ポスト佐藤」をめぐって競っていた。

 佐藤氏はこの5人を人事で競わせ、長期政権を維持する求心力を保ち、最後に推したのが福田氏だった。福田氏は佐藤政権で党の幹事長と外相も務め、佐藤氏の強い信頼があり、後継者の最有力とみなされていた。

 これに不満を募らせたのが同じ佐藤派所属の田中氏だった。田中氏は総裁選の前から派内で多数派工作を画策して田中派を結成。佐藤派は分裂した。