皇位継承論議を振り返る

(中)稚拙だった「女性宮家」論 野田政権、方向性示せぬまま退場

野田佳彦元首相(酒巻俊介撮影)【撮影日:2011年12月01日】
野田佳彦元首相(酒巻俊介撮影)【撮影日:2011年12月01日】

 秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまのご誕生で沈静化していた皇室をめぐる議論が再燃したのは、平成23年9月に発足した民主党の野田佳彦政権下だった。

 女性皇族の減少が懸念される中、野田氏は宮内庁の要請に応える形で有識者ヒアリングを開催した。そして24年10月の「論点整理」で、男系維持派が「将来の女系天皇に道を開きかねない」と警戒する「女性宮家」創設を打ち出した。