帝国アメリカの終焉とアフター・コロナ そして中国は動き出す 三浦瑠麗

国際政治学者の三浦瑠麗氏(宮崎瑞穂撮影)
国際政治学者の三浦瑠麗氏(宮崎瑞穂撮影)

 アフター・コロナの世界は、先進国が生み出す問題に苦しまされるだろう。西側の先進国はさらに沈みつつあり、自分たちが作り上げたはずの国際協調に背を向けている。

 先進国の労働者はグローバル化によってすでに相対的な優位が揺らいでいる。決して取り戻せないその優位を回復しようとして、かえって民衆は国力を弱める方向へと政治を押しやりがちだ。反グローバリズム感情は今後もっと高まるだろうが、西側先進国の人びとがグローバル化に背を向けたからといって、中国を筆頭にそれ以外の諸国がグローバル化を否定するわけではない。危機が終わってみれば、サプライチェーン網が若干組み換えられる以外は、グローバル経済に復帰するだろう。

■グローバル経済への復帰と格差拡大

 よくアフター・コロナの世界を戦後に喩(たと)える人がいる。しかし、第二次世界大戦後と違うのは、格差はおそらくもっと拡大するのではないかということだ。たしかに、新型コロナウイルス禍を受けて、各国は大型の経済対策を打ち出している。しかし、現在行われている、労働者への所得補償、個別の店舗への営業補償、家賃のサポートなどは、今ある痛みを和らげるだけの対処療法に過ぎない。

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