戦後75年 日米安保(2)

北の核・ミサイル 振り回される日米

 16日、北朝鮮の開城(ケソン)工業団地内にある南北共同連絡事務所が爆破された。朝鮮労働党委員長、金正恩(キム・ジョンウン)を批判するビラを韓国の脱北者団体が散布したことへの報復とみられる。米韓両軍は即応態勢を強いられた。

 日米同盟も3代にわたる金王朝の動向に翻弄され続けてきた。巧みに展開される瀬戸際外交に幾度となく謀(たばか)られ、核・ミサイル技術の進展を許した。その過程では自衛隊が米軍に対し何らの支援もできない実態が浮き彫りになり、同盟深化への議論が始まった。法制や装備は30年をかけて充実した。一方、根源的な課題はなお厳然と残る。

米朝開戦の危機

 「自衛官人生の中で最も強く軍事衝突の可能性を感じていた」。自衛隊制服組トップの統合幕僚長を4年半務めた河野克俊(65)は米朝関係が急速に緊迫した平成29(2017)年をこう振り返る。

 実際、北朝鮮の行動は挑発の域をはるかに超えていた。米本土にも到達する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む17発もの弾道ミサイルを発射し、8月には米グアムを包囲射撃する作戦案までほのめかした。9月には核実験も強行。同年1月、米大統領に就任したドナルド・トランプは苛烈に反応し、軍事攻撃の可能性を示唆した。

 米朝開戦となってから自衛隊の動かし方を考えていたのでは遅い-。

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