安保でファシズム、コロナでもファシズム…左翼リベラル常套戦術 八木秀次

参院予算委員会で答弁する安倍晋三首相=6月12日、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)
参院予算委員会で答弁する安倍晋三首相=6月12日、国会・参院第1委員会室(春名中撮影)

 第2次安倍晋三政権発足以来、その政策や社会の「空気」を、右傾化や「ファシズム」と批判する動きが間断なく続いている。

 政権発足から約1年経過した平成25年12月、特定秘密保護法の成立の際には、野党や一部メディアは一般人がすぐに逮捕される暗黒社会が到来すると騒いだ。例えば朝日新聞は「戦争に駆り立てられる。何の心当たりもないまま罪をでっち上げられる。戦前の日本に逆戻りすることはないか」と天声人語に書いた(同年12月8日付朝刊)。戦時体制になるというのだ。

麗澤大教授の八木秀次氏
麗澤大教授の八木秀次氏

 平成26年2月、東京都内の図書館などでアンネ・フランクに関する書籍が破られる事件が相次いだときには、前年末に安倍首相が靖国神社に参拝したことと相俟って、中国・韓国のメディアは「日本の右傾化が背景」と報じた。国内メディアの多くも同調した。実際には容疑者の男は精神科への通院歴があり、東京地検は心神喪失を理由に不起訴とした。同地検は「人種差別的な思想に基づくとは認められなかった」とした。

 ほかにも例を挙げればキリがない。集団的自衛権の一部行使を可能にした平成27年9月の平和安全法制の制定、「テロ等準備罪」を新設した平成29年6月の組織犯罪処罰法改正、そして今でも憲法改正が話題になる際、しばしば国民の自由が抑圧される統制社会、ファシズムになると反対運動が展開される。憲法に緊急事態条項を新設する考えについて、ドイツにキャスターを派遣してナチスとの関連を強調した有名報道番組もあった。どれも根拠希薄なプロパガンダだった。