河村直哉の時事論

敵基地攻撃能力 すみやかに保有を

衆院安全保障委員会で答弁する河野太郎防衛相=8日(春名中撮影)
衆院安全保障委員会で答弁する河野太郎防衛相=8日(春名中撮影)

 敵のミサイルの発射基地をたたく敵基地攻撃能力の保有について、議論が本格化している。この議論になると「専守防衛に反する」といった反対の声が必ず出るが、筋違いである。保有をためらってはならない。

■攻撃能力は抑止力

 8日に開かれた衆院安全保障委員会で河野太郎防衛相は敵基地攻撃能力について「政府内でしっかり議論したい」と述べた。先月、安倍晋三首相も「抑止力強化のために何をすべきかを徹底的に議論し、新しい方向性を打ち出し、速やかに実行に移したい」と述べていた。地上配備型迎撃システム、イージス・アショアの配備計画停止を受けての言及だった。

 毎日新聞は8日の社説で「議論が飛躍しすぎている」という見出しを取り牽制(けんせい)した。「日本の防衛政策は、専守防衛が基本だ」「敵基地攻撃能力を持てば、周辺国の警戒感が高まり、安全保障環境を悪化させる可能性もある」

 中国や北朝鮮のミサイルなどにより日本の安全保障環境はすでに十分、悪化している。そんな周辺国の顔色をうかがう必要などない。たしかに専守防衛は日本の基本方針とされている。令和元年版防衛白書は「わが国は、憲法のもと、専守防衛をわが国の防衛の基本的な方針とし」と書いている。しかし当欄などで何度か書いているように、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」し、自国の権利を制限する憲法そのものが間違っている。従って専守防衛という考え方はおかしい。攻撃能力を持つことが抑止力になる。

■専守防衛は偽り

 日本の動きに関し、中国外務省報道官は「歴史の教訓を真面目にくみ取り専守防衛の約束を真剣に履行するよう促す」と述べた。このような声に惑わされてはならない。

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