中東見聞録

アヤソフィアのモスク化が持つ「二重の象徴」 野望に突き進むエルドアン氏

10日、アヤソフィアをモスク以外の施設として扱うことを「違法」とした司法判断を受け、アヤソフィア前で歓声を上げる人々。エルドアン大統領の強固な支持層だ=イスタンブール(ロイター)
10日、アヤソフィアをモスク以外の施設として扱うことを「違法」とした司法判断を受け、アヤソフィア前で歓声を上げる人々。エルドアン大統領の強固な支持層だ=イスタンブール(ロイター)

 トルコのエルドアン大統領が10日、最大都市イスタンブールにある世界遺産の建造物アヤソフィアの地位を、「無宗教の博物館」から「モスク」(イスラム教礼拝所)に変更した。そこには、かつてアヤソフィアを「モスク化」したオスマン帝国の威光を取り戻し、また、それを「無宗教化」した初代大統領アタチュルクの世俗主義体制を覆すという、二重の象徴的な意味合いがある。(前中東支局長 大内清)

■「栄光の歴史」を利用

 アヤソフィアは6世紀、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)が国教としたキリスト教正教会の大聖堂として建設された。13世紀の一時期には十字軍による征服を受けてカトリックの大聖堂となったが、その後の東ローマ帝国再興で正教会に戻っている。

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