外交安保取材

海保はイージス艦1隻分に満たない予算で中国の来襲に耐えられるか

沖縄県石垣市の石垣港に停泊する海上保安庁の巡視船(石鍋圭撮影)
沖縄県石垣市の石垣港に停泊する海上保安庁の巡視船(石鍋圭撮影)

 中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺を含む東シナ海で設けた禁漁期間が16日に明けた。中国漁船や、それを取り締まる名目で中国海警局の船が大挙して押し寄せる事態が懸念されている。日本政府は警戒を強めるが、最前線で対処する海上保安庁が人件費以外に投じる年間予算は、海上自衛隊のイージス艦1隻分に満たないのが実情だ。

 尖閣沖周辺の接続水域では、禁漁明け直後から中国漁船の姿が確認された。16日には約20隻、17、18日にはそれぞれ6隻が操業した。同時に、中国海警局の巡視船の航行も確認されている。

 尖閣沖での中国漁船の操業は、日中漁業協定により認められている。ただ、中国側は尖閣諸島の領有権を一方的に主張しており、漁船や海警局の船を常続的に活動させることで、尖閣海域の管轄権を国際社会にアピールする意図がある。

 さらに深刻な事態も想定される。平成28年8月には4日間で延べ72隻の中国漁船と、延べ28隻の海警局の船が尖閣領海に侵入した経緯がある。日中漁業協定でも領海内での操業は認めておらず、主権の侵害にほかならない。

 こうした事態も見据え、尖閣沖での警備に当たるのが日本の海保だ。尖閣に接近する中国船を監視し、領海への侵入があればただちに退去を呼びかける。対応を一歩でも誤れば日中紛争の端緒にもなりかねないことから、海保隊員は常に高い緊張を強いられる。

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